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プロジェクトリーダーを降りたい?つらいのは仕事の量か役割か

プロジェクトリーダーがきつい時、上と下の間に立つこと、日中がチームの仕事で埋まること、遅れの責任を最後に負うことは、PL を続ける限りどこでも残ります。自分の実装が夜と土曜にずれ込むのは、自分で持つ実装の量、上の判断、補充されない人員が重なった時で、ここは会社と案件で変わります。量と役割の見分け方、今の会社で試せること、面接で聞くこと、降りた後に残るものと消えるものをまとめました。

公開 2026年9月30日 · 更新 2026年10月9日 · 集計 2026年9月30日 · PREVIO 編集部

この記事で分かること

  • ・上と下の間に立つこと、日中がチームの仕事で埋まること、遅れの責任を最後に負うことは PL に残る。実装が夜と土曜にずれ込むのは、実装の量・上の判断・人員が重なった時で、会社と案件で変わる
  • ・量か役割かは、その仕事が週に 1 回だけでも嫌かで見分けられる。量なら会社や案件を選び直し、役割なら降りる道を見る
  • ・求人票ではほとんど見分けられないので、面接で直近の案件の実装の割合、納期や人を最後に決めた人、補充の有無を聞く
目次開く
  1. 01移っても残るきつさ、会社と案件で変わるきつさ
  2. 02量のせいか役割のせいかは、週に 1 回だけでも嫌かで見分ける
  3. 03今の会社でも、巻き取る前に PM に判断を求められる
  4. 04求人票では、今と違う職場かどうかはほとんど分からない
  5. 05移る前・降りる前に聞くことは 4 つ
  6. 06降りたら、夜と土曜はなくなる?
  7. 07よくある質問
  8. 08この記事の数字と声について

受託のシステム開発で、PL になって 2 年の人がいるとします(架空の例です)。6 人のチームを持ちながら、自分もバッチ処理と画面を実装している。上司にあたる PM は案件を掛け持ちしていて、現場に来るのは週 1 回。結合テストの 3 週間前、顧客の追加要望が納期を変えないまま PL に任され、遅れていたメンバーの担当も半分引き取った。日中はレビューと質問対応と報告資料で終わり、自分の実装は 20 時から。土曜も PC を開いた。PL を続けるか、会社を変えるか、メンバーに戻るかで迷っている。

上と下の間に立つこと、日中がチームの仕事で埋まること、遅れの責任を最後に自分が負うことは、PL を続ける限りどこでも残ります。 一方で、自分の実装が夜と土曜に押し出されるのは、その上に 3 つが重なった時です。自分で持つ実装の量、納期を変えずに PL に吸収させる上の判断、人が抜けたり遅れたりしても補充されない人員。この 3 つは会社と案件で変わります。

だから最初に分けたいのは、つらいのが仕事の量なのか、PL という役割そのものなのかです。量なら、会社や案件を選び直せば軽くなります。役割なら、移っても残るので、降りる道を見る方が合っていると当サイトは考えます。

移っても残るきつさ、会社と案件で変わるきつさ

厚生労働省の job tag は、SE のキャリアの流れとして、基本設計ができるようになると「開発チームのリーダーとして仕事の管理も行うようになる」と説明しています(「システムエンジニア(受託開発) - 職業詳細」、2026 年 10 月 9 日確認)。job tag に PL という職業はありませんが、SE がある段階でチームの仕事の管理も担うようになることは、公的な説明にも書かれています。

PL のきつさを、どこへ移っても残るものと、会社と案件で変わるものに分けるとこうなります。

きつさ移っても残るか
上(PM・顧客)からは進捗を詰められ、下(メンバー)からは工数が足りないと言われるPL である限り残る
日中がレビュー、質問対応、タスクの割り振り、報告資料、調整で埋まる残る
チームの遅れの責任を最後に自分が負う残る
自分の判断が正しかったか、プロジェクトの終わり頃まで分からない残る
自分で持つ実装の量会社と案件で変わる
遅れを報告した時に、上が納期か人を動かしてくれるか会社と案件で変わる
メンバーが抜けたり遅れたりした時に補充があるか会社と案件で変わる

表の上の 4 つは、PM・顧客とメンバーの間で調整するという PL の仕事に付いてくるものです。Web システムの開発を 6 年ほどやった後、ERP の仕事に移って PL になった人が、「提案者の作成やメンバーのタスク割り振りと進捗管理、、その他調整事で一日が終わります。」と書いていました。

夜と土曜の作業につながるのは、表の下の 3 つです。日中が人の仕事で埋まったうえで自分の実装を持てば、その分は定時の後に回ります。そこへ上が納期を変えずに吸収を求め、人も足されなければ、遅れはすべて PL の手元に集まります。冒頭の例の夜と土曜は、この 3 つが同時に来た形です。

量のせいか役割のせいかは、週に 1 回だけでも嫌かで見分ける

今は量が多すぎて、役割が嫌なのか量が嫌なのか混ざって見えると思います。手がかりになるのは、一つひとつの仕事について、これが週に 1 回だけでも、まだ嫌かです。量のせいなら、回数が減れば軽くなります。役割のせいなら、1 回でも重いままです。

たとえば、若手に設計の考え方を教えるのは嫌いではない、顧客との仕様確認も面倒だけど必要だと思える。教えることと、顧客やメンバーとの間で話をまとめることは PL の仕事の中心なので、ここが嫌でなければ、役割そのものが合わない可能性は低いと考えます。年上の協力会社の人に指摘するのが気が重い、というのは少し別です。協力会社から何人来て、どんな年齢や経歴の人がいるかは、案件の組み方で変わるからです。

もう一つの手がかりは、山場の無かった時期です。結合テスト前のような詰まりがなく、実装を日中に少しは書けていた頃、PL の仕事をどう感じていたか。その頃そこそこ楽しめていたなら量のせい、その頃も嫌だったなら役割のせいです。

役割のせいかどうかを考える時は、成果の手応えが得にくいことも見ておきます。実装なら動いた時点で手応えがありますが、PL の判断が正しかったかは終わり頃まで分かりません。PL を数か月やった人が、面白さを感じられない「最大かつ唯一の理由は、成功体験を継続的に得られないから」と書いていました。手応えが得にくいこと自体がつらいなら、量が減っても残るので、役割のせいです。

今の会社でも、巻き取る前に PM に判断を求められる

量のせいだと分かったら、移る前に今の会社で試せることがあります。要は、遅れを自分で吸収する前に、どうするかを PM に決めてもらうことです。

追加要望を PL で吸収するよう言われたら、巻き取る前に、遅れの日数と選択肢を並べて PM に返します。言うことは、たとえば次のようなことです。この要望を入れると、担当の遅れで結合テストに〇日間に合わない。自分が巻き取れば、自分の担当が〇日遅れる。どれかを後ろにずらすか、次のリリースに回すか、人を足すか、決めてほしい。 数字と選択肢で返せば、決めるのは PM になります。

PM が顧客の前でもう受けてしまっていても、この返し方は使えます。顧客との約束は動かせなくても、社内で何を後ろにするか、誰を足すかは、顧客ではなく社内で PM が決められることだからです。どれも無理なら、顧客に日程を相談してほしいと PM に返せば、顧客との調整は PM の役目に戻ります。

顧客との会議で PM に反対する必要はありません。会議の前に PM と、追加要望はその場で受けずに持ち帰ると決めておくのが一番効きます。その場では、影響を確認して翌日までに返事をする、とだけ言えば足ります。

メンバーの遅れも同じで、自分でやった方が早いと抱え込むと、仕事が PL に集まるだけで原因は残ります。新米 PL の振り返りで、自分でやったほうが早いと思い込んで抱え込み、自分の残業が増えてメンバーの残業も増えた、という声がありました。

続けるかどうかは、期間より、PM に判断を求めた回数で見ます。数字と選択肢で上げたことが 2〜3 回あって、その都度 PM が決めたか、吸収してと返されたか。区切りを来期の半年にするなら、結合テストや追加要望のような山場が一つは入る期間にします。山場が無いと、試す場面そのものがありません。上げても毎回押し返されるなら、それは今の会社(少なくともその PM の下)での仕事の進め方だと見てよいでしょう。そうなって初めて、移るか降りるかを比べる段階です。

求人票では、今と違う職場かどうかはほとんど分からない

会社を変えるとして、求人票で今と違う職場を探せるかというと、ほとんどできません。当サイトの掲載求人では、PM との関係も、PL 自身が手を動かすかどうかも、どの求人にも書いていない会社が約 80% でした。

実装を残す PL の募集は、「マネジメント業務をしながら自身も現場に入って頂くプレイングマネージャー」のように、プレイングマネージャーと書かれることがあります。実装を続けたい人には目印になりますが、気をつけたいのは、実装を残すこと自体が夜と土曜の作業の原因の一つになりうる点です。管理の仕事が減らないまま実装が乗れば、今と同じ形になります。夜に回らずに済むかは、実装の時間を日中に確保できるかにかかっていると考えます。

会社の種類で言えば、受託では納期と要員が受注の時点で決まるので、PL が納期や人数を動かせる余地は小さくなりがちです。自社サービスや社内の情報システムの部署では、範囲や納期を決めるのが社内の人なので、交渉の余地が残る可能性があります。ただ、そこでも上が忙しく人が足りなければ同じことが起きます。会社の種類で判断するより、次の節の質問で確かめる方が確実です。

移る前・降りる前に聞くことは 4 つ

面接では、方針ではなく直近の案件の話として聞きます。1 が一番大事です。

応募先の面接で

  1. 直近の案件で、PL の時間のうち自分の実装は何割でしたか。その間のレビューや顧客対応は誰が持っていましたか
  2. その案件で、納期か人を最後に決めたのは誰でしたか
  3. メンバーが抜けたり遅れたりした時、補充や調整はありましたか

答えが具体的な案件の話にならない時は気をつけます。案件によるとだけ答えて終わる、案件名や人数が出てこない、納期を決めた人を答えられない、といった答えです。実装が 2 割と返ってきたら、その PL が夜や土日に実装していた時期はあったかを続けて聞きます。

今の会社で 4. この 2〜3 年で、PL からメンバー(担当者)に戻った人はいますか。その人の等級と手当はどうなりましたか

これは先輩か人事に聞きます。今の会社で PM に判断を求めてみる半年と同じ時期に聞いておくと、今の会社で PL を続けるか、メンバーに戻るかを考える材料が社内で揃います。転職活動を並行して、面接で 1〜3 を聞いて回るのも早すぎません。応募するかどうかを決める前でも、聞いた答えを今の会社の結果と並べて比べられます。

降りたら、夜と土曜はなくなる?

メンバーに戻っても、夜と土曜がゼロになる保証はありません。job tag も SE について、納期が迫っているときは忙しく「時には休日や夜間に仕事をすることもある」と書いています。二次請けの案件で納期が詰まれば、担当者も忙しくなります。

なくなるのは、日中を人の仕事に取られて自分の実装が夜に押し出される分と、チーム全体の遅れの責任を最後に負う分です。役割そのものがつらい人にとっては、この 2 つがなくなるのが大きな違いです。

降りた後の評価や年収がどうなるかは会社の制度で決まり、この記事で示せる資料はありません。役の手当が外れるのか、職位は残るのかも会社で違います。だから上の 4 つ目の質問を、社内で先に聞いておくのが確かです。先に一日が調整で終わると書いていた人は、担当者に戻りたいと上司に伝えたのに、管理の仕事ばかり振られたとも書いています。

求人の側では、スペシャリストや専門職のコース、マネジメントかスペシャリストかの選択を書く会社があります(当サイトの掲載求人で約 15%)。ただ、それが PL を降りる道として実際に使われているかまでは、求人票からは読めません。job tag も SE の先の道として、PM・管理職になる道と、スペシャリストなどになる道の両方を挙げています。

10 年かけて PL まで来たのを手放すのが怖い、というのは自然なことです。ただ、PL をやった年数は、降りても職務経歴から消えません。今の会社で量を減らせるかを試してから決めても遅くはありません。

よくある質問

PL と PM は何が違いますか?

PL は上に PM がいて、チームの仕事を管理しながら、PM とメンバーの間に立つ役です。PM はプロジェクトの責任者として、計画や予算・要員・進捗を管理する側です。ただ、小さな案件では兼ねることもあり、線は会社で違います。PM 側の悩みはプロジェクトマネージャーの記事で扱っています。

PL を続けながら実装も残したいのは欲張りですか?

欲張りではありません。ただ、実装を残すなら、その時間を日中に確保できるかが大事だと考えます。面接では、実装の割合と、その間のレビューや顧客対応を誰が持つかまで聞いてください。

プロジェクトリーダーがきつくて、眠れない・食べられない時は?

眠れない、食べられないなど心身の不調があるときは、続けるか移るかを決める前に、医療機関や産業医に相談してください。

PL を降りたら年収は下がりますか?

会社の制度しだいです。残業代が出ている人は、夜と土曜の残業が減れば、その分の残業代も減ります。今の会社の場合は、上の質問 4 のとおり、降りた人の等級と手当を先輩か人事に聞くのが一番早く分かります。

この記事の数字と声について

  • 当サイトの数字は、2026 年 9 月 30 日時点で当サイト PREVIO に掲載していたプロジェクトリーダーの求人のうち、題名が PL・プロジェクトリーダー・リーダーのもの(PdM・EM・PMO などを題名で除外)を、会社単位で数えたものです。「書いている会社」は該当する求人を 1 件以上出している会社、「書いていない会社」はどの求人にも書いていない会社です。求人票の語を拾い、区分ごとに一部を目で確かめて拾い方を直しました。割合は 5% 単位に丸めています。日本の PL 求人全体の数字ではなく、書いていないことは無いことを意味しません
  • スペシャリストのコースを書く会社の割合は、求人票にコースや選択の記載があるかを数えたもので、PL を降りた人がいるか、降りた後の扱いがどうなるかは見ていません
  • job tag の記述はシステムエンジニア(受託開発)の職業の説明で、PL だけを説明したものではありません
  • 日中が調整で埋まることと担当者に戻ろうとして管理の仕事を振られたこと(同じ人の声)、判断の手応えが得にくいこと、抱え込んで残業が増えたことは、働いている人の体験談をもとに個人の声として紹介しています
  • 次のものは当サイトの見立てと助言で、会社や相手によって当てはまらないことがあります
    • 量と役割の見分け方(週に 1 回だけでも嫌か、山場の無い時期の感じ方)と、役割がつらいなら降りる道の方が合っていること
    • 教えることと、間で話をまとめることを PL の仕事の中心とみること。協力会社の顔ぶれは案件で変わること
    • 遅れの日数と選択肢を示して PM に決めてもらう言い方、会議の前に持ち帰ると決めておくこと、続けるかを 2〜3 回の判断の求め方で見ること
    • 実装を残すなら、その時間を日中に確保できるかが大事なこと
    • 会社の種類による違い、面接での答えの受け取り方
    • 降りても夜と土曜がゼロにはならないこと、降りて残業が減れば残業代も減ること、転職活動を並行してよいこと
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