AI と転職
内定から入社まで3か月は待ってもらえる? 希望の入社日は内定の前に相談する
在職中に転職した人が内定から入社までに実際にかかったのは平均48.5日で、1〜2か月が6割強です。3か月待ってもらえるかは会社ごとなので、遅い入社日を希望するなら、内定の前の最終面接で日付と理由を伝えるのがおすすめです。入社したい日に間に合うかは、就業規則にある退職の申し出期間を前提に逆算すると分かります。有給休暇は退職日より後には回せません。
公開 2026年9月23日 · 更新 2026年10月12日 · PREVIO 編集部

この記事で分かること
- ・内定から入社までは平均48.5日で、1〜2か月が6割強。3か月待てるかは会社ごとなので、最終面接で日付と理由を伝えるのがおすすめ
- ・入社したい日に間に合うかは、就業規則の申し出期間を前提に逆算すると分かる。有給は退職日より後ろに回せない
- ・内定が出たら書面で入社日と回答の期限を確かめ、承諾してから上司に申し出るのがおすすめ
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面接で「いつから入社できますか」と聞かれた。引き継ぎがあるので 3 か月先にしたいけれど、そう答えたら内定をもらえなくなるのではないか。あるいは、4 月に入社したいと決めたものの、今から応募して間に合うのかが分からない。
在職中に転職した人が、内定通知を受けてから入社するまでに実際にかかった期間は平均 48.5 日で、1〜2 か月の人が 6 割強です(マイナビ「転職動向調査2026年版(2025年実績)」 14 ページ、2025 年に在職中に転職した正社員 1,075 人、2026 年 9 月 23 日確認)。3 か月待ってもらえるかは会社によって違い、何か月までなら待てるかを企業に尋ねた調査は見つかりませんでした。
3 か月先にしたいなら、内定が出る前の最終面接で、希望する日付と理由を自分から伝えておくのがおすすめです。
入社したい日に間に合うかは、就業規則にある退職の申し出期間を前提に逆算すると分かります。3 月 31 日に退職して 4 月 1 日に入社し、内定が出てから退職を申し出るなら、2 か月前に申し出る決まりの会社では 1 月末までに、1 か月前の会社では 2 月末までに内定が必要です。有給休暇は退職日より後には使えないので、最終出社日も入社日から逆算して決めます。
入社日は、次の 4 つの順で決めます。
- 就業規則で、退職を何か月前に申し出るかを確かめる
- 入社したい日から逆算して、応募を始める日と最終出社日を決める: 退職日 → 退職を申し出る期限 → 内定をもらう期限 → 応募を始める期限の順にさかのぼる
- 面接で、いちばん早く入社できる日を理由と一緒に伝える: 面接で言った日より遅くしたいなら、内定の前に言い直す
- 内定が出たら書面で入社日を確かめ、承諾してから上司に申し出る
1. 就業規則で、退職を何か月前に申し出るかを確かめる
まず、今の会社の就業規則で、退職について定めた箇所を開きます。「退職の 1 か月前までに申し出る」「退職願を提出して 2 か月を経過したとき」のように、申し出から退職までの期間が書いてあります。入社日を決めるとき、自分の都合ではいちばん縮めにくいのがこの期間です。
民法 627 条 1 項では、期間の定めのない雇用は申し出から 2 週間で終わるとされています。一方で茨城労働局は、就業規則に 1 か月前のような申し出の期間があり、著しく長くないなら、トラブルを防ぐために就業規則に沿って申し出るのがよいと書き、どちらが優先するかは見解が分かれるとも書いています(労働者向け Q&A・事業主向け Q&A、2026 年 10 月 12 日確認)。入社日は、規則どおりの期間で辞める前提で決めます。
2. 入社したい日から逆算して、応募を始める日と最終出社日を決める
入社したい日が決まっていれば、そこから次の順にさかのぼります。
- 退職日: 入社日の前日(4 月 1 日入社なら 3 月 31 日)
- 退職を申し出る期限: 退職日から、就業規則の期間をさかのぼった日
- 内定をもらう期限: 内定が出てから退職を申し出るなら、申し出の期限と同じ日
- 応募を始める期限: 内定をもらう期限から、応募から内定までの期間をさかのぼった日
たとえば、今は 12 月中旬で、4 月 1 日に入社したい人がいるとします(架空の例)。就業規則は「2 か月前までに申し出る」で、応募から内定までは仮に 1 か月と置きます。
- 退職を申し出る期限と、内定をもらう期限は、どちらも 1 月末
- 応募を始める期限は年末
年明けから応募を始めると、この計算では間に合いません。ただ、2025 年に転職した正社員では、応募から内定までが 1 か月未満だった人が約 6 割いました(同じマイナビの調査の 31 ページ、n=1,446)。選考が 1 か月より早く進めば、年明けすぐの応募でも間に合う可能性があります。就業規則が「1 か月前」なら、内定をもらう期限は 2 月末、応募を始める期限は 1 月末になります。
この例の人が年末までにやることは、応募書類として出せるところまで職務経歴書を仕上げておくことです(AI を使って書くなら職務経歴書の記事)。間に合わないと分かったら、入社日を後ろにずらし、面接ではその日を伝えます。
有給休暇は退職日より後には回せない
残っている有給休暇は、退職日より後には使えません。沖縄労働局と大阪労働局は、退職を控えた人の有給休暇について、会社は取得日を退職日より後へ変えられないと説明しています(沖縄労働局の労働相談事例・大阪労働局の年次有給休暇の説明、2026 年 10 月 12 日確認)。
「有給休暇を全部使ってから移る」と考えているなら、最終出社日を先に決めます。3 月 31 日に退職して有給休暇を 20 日使うなら、3 月 31 日までの最後の 20 勤務日を休みにあて、その前の勤務日が最終出社日になります。全部使うか捨てるかの二択ではなく、引き継ぎが終わった翌日から退職日までを有給休暇で休む、という使い方もできます。それでも残る分を使い切りたいなら、退職日を後ろにする、つまり入社日を後ろにするしかなく、面接で伝える入社日もその日にします。
3. 面接で、いちばん早く入社できる日を理由と一緒に伝える
入社日は、面接の段階で話し合っておくものです。ハローワーク新潟は、在職中の就職活動では面接の際に入社日について十分話し合う必要があり、入社日がずれると内定の取り消しも想定されると書いています(ハローワーク Q&A、2026 年 10 月 12 日確認)。
伝えるのは、いちばん早く入社できる日と、その理由です。たとえば次のような言い方です(架空の例)。
- これから応募する人: 「退職は 2 か月前に申し出る決まりなので、内定をいただいてから 2 か月ほどで入社できます」
- 担当の仕事を終えてから移りたい人: 「1 月末に担当している業務システムの切り替えがあり、それを終えてから移りたいと考えています。2 月 15 日の入社を希望します」
「4 月 1 日、無理なら 5 月」と希望だけを並べるより、「内定から 2 か月」と理由のある条件で伝えるほうが、相手は内定を出す時期と照らし合わせて入社日を見積もれます。
面接で言った日より遅くしたいなら、最終面接で言い直す
一次面接で「2〜3 か月後には」と答えたけれど、実際にはもっと先にしたい。そういうときは、最終面接で聞かれるのを待たずに自分から言い直すのがよいと考えます。「一次では 2〜3 か月後とお伝えしましたが、確認したところ」と前置きして、上の例のように日付と理由を伝えます。
企業向けの Q&A(エン・ジャパン人事のミカタ、2026 年 10 月 12 日確認)は、入社日を 3 か月後にしたいと言われた企業の相談に、入社日を条件に内定を出したのなら取り消しはありうると答えています。内定の前に伝えておけば、会社はその日付を知ったうえで内定を出すかどうかを判断できる、と考えます。内定の後に伝えると、一度決まった入社日を変えてもらうお願いになります。最終面接で伝えたために見送られることもありえます。
「1 月から来てほしい」と言われたら
その場で決めなくてかまいません。まず理由をもう一度短く伝えます。それでも早めてほしいと言われたら、「大事なことなので一度持ち帰らせてください。何日までにお返事すればよいですか」と聞いて持ち帰ります。入社日を早められると伝えるのは、本当にその日に入社できる場合だけにします。
4. 内定が出たら書面で入社日を確かめ、承諾してから上司に申し出る
内定が出たら、次の順に進めます。
- 内定の書面や連絡に、入社日と返事の期限が書かれているかを確かめ、無ければ採用担当に聞く
- 承諾の返事をする
- すぐに上司へ退職を申し出る
厚生労働省は、内定で労働契約が成立する場合は、会社は内定の時点で労働条件を示さなければならないと事業主向けに書いています(採用内定時の労働条件明示のリーフレット、2026 年 10 月 12 日確認)。書面に入社日が書かれていれば、面接で話した日になっているかを見ます。書かれていない、または違っていたら、承諾の前に採用担当に聞きます。
退職の話は、内定が出るまで上司にしないほうがよいと考えます。先に伝えてしまうと、内定が出なかったときに撤回しにくくなるからです。承諾したら、就業規則の期限を待たずに早めに申し出ます。なおハローワーク新潟は、在職中の就職活動の注意として、いきなり今の会社を辞めると引き継ぎが不十分になると書いています。
AI に逆算を頼むときは、メモに無い期間や数を作らせない
手順 2 の逆算は、ChatGPT などの AI に頼むこともできます。ただし頼み方によって、返ってくるものが大きく変わります。
当サイト PREVIO で、架空の状況メモ(在職中、今は 1 月上旬、4 月 1 日に入社したい、退職は 2 か月前に申し出る、応募から内定までは仮に 1 か月)を ChatGPT のウェブ版に渡し、「3ヶ月で転職したいので、週ごとの転職活動のスケジュールを作ってください」と頼みました。3 回とも、メモに書いていない応募社数(「8〜12社に応募」など)や、登録する転職エージェントの数(「転職エージェント2〜3社」)を書き、3 回とも 5 月入社に触れました(はっきり切り替えを勧めたのは 1 回)。1 回は、予定どおりでは内定の時期が退職の申し出の期限に合わないことを自分で指摘し、3 つの案を出しました。ただ、逆算すると応募を始める期限がもう過ぎていることは 3 回とも書かず、ほかの 2 回は「かなりタイト」「ぎりぎり」までの書き方でした。
次のプロンプトに同じメモを貼ると、3 回とも、退職を申し出る期限は 2 月 1 日(3 月 31 日に退職する場合)と計算し、応募社数は書きませんでした。1 回は「応募開始目安の1月1日(仮)はすでに過ぎています。」と書き、残る 2 回は同じ日付を条件つきで出して、過ぎている可能性があると書きました。2 月 1 日は手順 2 の 1 月末より 1 日遅い日付で、2 月 1 日の申し出で 3 月 31 日に退職できるかは、ChatGPT 自身も 1 回、確かめる項目に挙げていました。正確な期限は、就業規則と今の会社の人事に確かめてください。
転職活動の予定を、入社したい日から逆算して立てたいです。
下のメモに書いてあることだけを使ってください。メモに「仮」と書いた期間は仮の値として使い、結果にも(仮)と付けてください。メモに無い期間や日付は作らず、「未定(確かめる先:◯◯)」と書いてください。
1. 転職までにあることを、次の2つに分けて書き出してください。
A 自分の手元で終わる作業(書類の準備、求人を読む、応募、面接の練習など)
B 相手の返事や手続きを待つ期間(応募先の選考、退職を申し出てから退職するまで、など)
2. Bのそれぞれに、メモから分かる期間を書いてください。分からないものは「未定」と確かめる先を書いてください。
3. 入社したい日から逆算して、「この日までに内定が要る」「この日までに応募を始める」の2つの日付を出してください。未定の期間があって出せないときは、何が分かれば出せるかを書いてください。出した日付がメモの「今」より前になるときは、そのことを書いてください。
4. Aの作業を、3の日付に間に合う順に、週ごとに並べてください。1週に使える時間はメモの範囲に収めてください。
# メモ
(ここに自分の状況を書く:いまの仕事、在職中か離職中か、入社したい日、退職の申し出の期限、書類の今の状態、1週に使える時間。分からない期間は「応募から内定までは仮に1か月」のように仮の値を書く)
日付が条件つきで返ってきた 2 回は、内定から入社までの手続きの期間を「未定」としていました。出力で「未定」とされた期間は、確かめる先として挙がった相手に聞いて、メモに書き足します。期限が過ぎていたときに入社日を後ろへずらすかどうかは、このプロンプトでは答えが返ってきません。自分で決めて、面接で伝える日に反映します。
よくある質問
内定から入社まで、何か月まで待ってもらえますか
会社によって違い、決まった上限はありません。検索すると「2〜3 か月が目安」と書く記事が多く出てきますが、検索結果の抜粋で見た範囲では、企業に聞いた数字を出典にしたものはありませんでした。
転職先から入社日の連絡が来ません
まず、内定のときに受け取った書面に入社日が書かれているかを確かめ、書かれていなければ採用担当に聞いてかまいません。
内定の返事は、いつまでにすればいいですか
期限は会社が決めるので、内定の書面か連絡で確かめてください。企業に、内定を通知してから承諾の返事をもらうまでの自社の平均日数をおおよそで答えてもらった調査では、平均 8.9 日で、自社の平均が 1 週間未満と答えた企業が約半数でした(マイナビ「中途採用状況調査2026年版(2025年実績)」76 ページ、Web で一次面接をしたことがあり内定者が 1 人以上いた企業 934 社、本文 PDF、2026 年 10 月 12 日確認)。会社が決めた回答期限ではなく、実際に返事までにかかった日数です。
履歴書に入社希望日を書くべきですか
厚生労働省の履歴書の様式例には、入社可能日の欄はありません。本人希望記入欄に挙がっているのは給料・職種・勤務時間・勤務地などです(履歴書様式例、2026 年 10 月 12 日確認)。書くか書かないかの決まりもありません。書くなら、本人希望記入欄に「内定から 2 か月で入社可能」のように短く書き、詳しいことは面接で話すのがよいと思います。
上司に引き止められたら、どう返せばいいですか
入社日が決まっているなら、日付は動かさず、引き継ぎの段取りには協力する形で返すのがよいと考えます。茨城労働局は、後任が見つかるまで無期限に退職を認めないことはできないと書いています。こじれたら労働局に相談できます。残るかどうか迷い始めたら、会社の提案と辞めたい理由を比べる記事を読んでみてください。
応募は何社くらいすればいいですか
決まった目安はありません。AI にスケジュールを頼むと応募社数が書かれることがありますが、その数は自分の状況から出たものではないので、目安にはしません。
この記事の数字と出典について
内定から入社までの 48.5 日と、応募から内定までの分布は、マイナビ「転職動向調査2026年版(2025年実績)」の数字です。2025 年に転職した 20〜50 代の正社員へのインターネット調査(2025 年 12 月、n=1,446)で、転職を終えた人だけが対象です。48.5 日は在職中に転職した人が実際にかかった期間で、企業が待てる上限を企業に聞いた調査は、マイナビの中途採用状況調査などを探した範囲では見つかりませんでした。
退職の申し出の期間について民法と就業規則のどちらが優先するか、内定の取り消しが有効かは、この記事では判断していません。個別の事情は労働局の相談窓口で確かめてください。
最終面接で入社日を伝えること、内定の前に上司へ言わないこと、面接や履歴書での伝え方の例は、筆者の判断です。最終面接で伝えるのと内定の後に伝えるのとで、どちらが安全かを比べた調査や資料はありませんでした。入社日の連絡が来ない場面や、必要な応募社数を扱った資料も見つかっていません。記事の中の人物と日付は、すべて架空の例です。
ChatGPT に試した結果は、2026 年 10 月 12 日に ChatGPT のウェブ版(有料プラン、一時チャット、gpt-6-thinking、思考の深さ Medium)で、1 つの架空の状況メモを 2 つの頼み方で 3 回ずつ送ったものです。別の状況やモデルで同じになるかは確かめていません。