職種の求人市場
一般事務はやめとけって本当?電話と頼まれごとに追われる職場の見分け方
電話や頼まれごとで作業が途切れること、月末月初に締めが重なることは、一般事務の仕事に付いてくるもので、会社を変えてもなくなりません。忙しさがひどくなるのは、電話に最初に出る人が決まっていない、問い合わせやクレームの電話まで受ける、人が辞めても補充しない、といった事情が重なった時で、そこは会社ごとに違います。求人票ではほとんど分からないので面接で何を聞けばよいか、辞める前に探す理由、今の会社に残る道までまとめました。
公開 2026年9月28日 · 更新 2026年10月9日 · 集計 2026年9月28日 · PREVIO 編集部

この記事で分かること
- ・電話や頼まれごとで途切れること、月末月初の締めは一般事務に残る。追われ方を重くする事情は会社で変わる
- ・追われ方は求人票ではほとんど読めないので、面接では方針ではなく先月の出来事を聞く
- ・ハローワークでは一般事務は求職者に対して求人が少ないので、辞めずに探しつつ、今の会社で評価と電話の段取りを相談する道もある
目次開く閉じる
小さめの会社で、正社員の一般事務を 8 年続けている人がいるとします(架空の例です)。事務は 2 人。春に営業事務の人が辞めて補充がなく、見積書と納期の電話も回ってきた。日中は電話と来客と頼まれごとで細切れになり、請求書や入力は夕方から。月末月初は締めが重なって毎日残る。それでも昇給は小さい。「一般事務はやめとけ」を見て、一般事務ならどこでもこうなのか、それとも会社を変えれば違うのかが分からない。
電話や頼まれごとで自分の作業が途切れることと、月末月初に締めが重なることは、一般事務の仕事に付いてくるもので、会社を変えてもなくなりません。 ただ、自分の仕事が全部夕方に回るほど追われるのは、そこに職場の事情が加わった時です。事務を何人で回しているか、電話に最初に出る人が決まっているか、電話は取り次ぐだけか、問い合わせやクレームまで自分で受けるか、人が辞めた後に補充するか。こうした事情は会社ごとに違います。
なので「やめとけ」が当てはまるのは、一般事務という仕事そのものより、こうした事情がいくつも重なっている職場のほうです。
どこの一般事務にも付いてくるきつさと、会社によるきつさ
厚生労働省の job tag は、一般事務の仕事として、郵便物・電話の取次・消耗品の補充などの細々とした仕事を受け持つことを挙げ、来客対応やお茶出しをすることもある、と書いています。労働条件の特徴には「月末など、伝票や文書の締め切りが集中する時期には、残業をすることもある」とあります(「一般事務 - 職業詳細」、2026 年 10 月 9 日確認)。電話の取次と締めの時期の残業は、job tag の説明に入っています。取次を受け持つ以上、電話のたびに手元の作業が途切れるのは避けにくい、と当サイトは見ています。
「やめとけ」の理由として挙げられるきつさを、どこでも付いてくるものと会社によるものに分けると、こうなります。
| きつさ | どこでも付いてくるか、会社によるか |
|---|---|
| 電話・来客で自分の作業が途切れる | 電話の取次で途切れるのは付いてくる。来客対応は job tag では「することもある」で、職場による。電話の中身(取次だけか、問い合わせ・クレームまでか)と、誰が最初に出るかは会社で変わる |
| 細々とした頼まれごとを受け持つ | 受け持つこと自体は付いてくる。担当がどこまで広がるかは会社で変わる |
| 月末月初に締めが重なり残業になる | 締めが集中するのは付いてくる。何時間になるかは、事務の人数と担当の範囲で変わる |
| 成果が数字に見えず、昇給で報われにくい | 間接部門なので数字に見えにくい、と事務職の評判記事は挙げる。昇給の額と評価の仕組みは会社で変わる |
| 欠員が出ると、その仕事が丸ごと回ってくる | 会社で変わる。補充するか、残った人で引き受けるか |
| 定型の作業が機械化・外部委託に移っていく | 機械化・自動化が進んでいることは job tag にも書かれている。自分の会社で何がいつ減るかは会社次第 |
一方で、良い面もあります。job tag は、就業時間は規則的なことが多く、基本的には残業が少ない、とも書いています。
忙しさを左右するのは、事務の人数より電話に最初に出る人が決まっているか
事務が 1 人か 2 人か
事務が 1 人の職場では、電話も来客も総務も請求も、その 1 人が受けることになります。営業所の 1 人事務で、総務から給与計算まで「全て1人で行っています」、毎日「最低でも1時間、遅いと3.4時間の残業」という声があります。
ただ、人数が多ければ楽になるとは限りません。2 人体制でも、もう 1 人が「電話が鳴っても一切取ろうとしてくれない」という声があります。取らない人がいれば、電話については 1 人事務と変わりません。人数より、電話が鳴ったら誰が最初に出るかが決まっているかを見てください。
電話は取り次ぐだけか、問い合わせやクレームまで受けるか
工場長や営業に回すだけの電話と、取引先の納期の問い合わせやクレームを自分で受ける電話では、1 本ごとに手が止まる時間が違うと考えられます。営業事務を 2 年半続けた人は「一日二十件クレーム対応は流石に疲れた」と書いています。
欠員を補充するか、担当がどこまで広がるか
人が辞めた後に補充しない会社では、その人の仕事が残った人に回ります。パートの一般事務で入ったら数日で新事業の立ち上げまで任され、「一般事務という名の低報酬何でも屋であった」と振り返る人もいます。
昇給が小さいのは、一般事務だから?
請求書をミスなく出し、締めを毎月守っても、売上のような数字にはなりません。成果が数字に見えにくいことは、事務職について書いた評判記事でも、間接部門の仕事の性質として挙げられています。社会人 4 年目の一般職の人が「昇給幅も少ないので、今後にも期待できません」と書いているような気持ちは、どこの会社でも起こりえます。
一方で、昇給の額と、何を見て評価するかは会社で決まります。仕事が増えた分を評価に入れる会社もあれば、入れる仕組みが無い会社もあります。こちらは会社を移れば変わりえます。年収の水準を同じ条件の人と比べたい時は、一般事務の年収は低い?で扱っています。
求人票では、電話の中身も締めの残業もほとんど分からない
ただ、こうした会社ごとの違いは、求人票にほとんど書かれていません。当サイトの掲載求人では、電話対応をどの求人にも書いていない会社が約 6 割、昇給の額や実績まで書く会社は約 5% でした。月末月初の忙しさに触れた求人は、語で探した範囲では 1 つもありませんでした。
そのうえで、求人票では次の 2 か所を見ます。
- 書いてあれば、そのまま手がかりになる所: 月の平均残業の時間数、電話が取次か問い合わせ対応か、昇給の額や実績
- 面接で確かめたい所: 仕事内容が「事務全般」「など幅広く」のように範囲を決めずに書かれている求人。悪い会社とは限りませんが、欠員が出た時に仕事が回ってくる余地があります
「昇給年1回」「昇給あり」とだけあっても、額は分かりません。
面接では、先月あったことを聞く
事務は何人か、月末は忙しいか、と聞くと、みんなで取っています、少し忙しいです、くらいの答えで終わりがちです。先月あったことを聞けば、何時に帰ったか、誰が出たか、と具体的に答えてもらいやすくなります。大事な順に 4 つです。
- この募集は増員か、前任の方が辞めた後の補充か。補充なら、今その仕事はどなたがしているか
- 先月の月末の週、事務の方は何時ごろ帰ったか
- 事務所の電話が鳴ったら、最初に出るのはどなたか。その方が席を外している時は誰が出るか
- 事務職の方の、昨年の昇給はいくらだったか
1 つ目で補充と分かり、今その仕事を誰もしていないなら、入った人に回ってくると考えておくのが安全です。答えがはっきりしなければ、面接官が事務の様子をつかんでいない可能性があります。
一般事務は求職者に対して求人が少ない。辞める前に探す
移る前に知っておきたいのが、一般事務の求人の少なさです。厚生労働省の「一般職業紹介状況 参考統計表」では、2026 年 7 月のハローワークの有効求人倍率は、一般事務従事者が 0.28、職業全体が 1.16 でした(常用でパートを除く数字。2026 年 9 月 28 日確認)。ハローワークでは、一般事務は求職者に対して求人が少ない、という意味です。正社員に絞った数字ではありません。正社員の話としては別に、job tag が、一般事務は契約社員・パート・派遣の割合が高いと書いています。
ハローワークだけの全国の数字なので、住んでいる地域にどれだけ求人があるかや、自分が決まるかどうかまでは分かりません。それでも、正社員の一般事務に移るなら、辞めてから探すより、今の仕事を続けながら応募するほうが安全です。次が決まらなかった時に、今の会社で働き続ける道を残せます。
長く続けた事務の経験は、相手・締め切り・量を入れると伝わる
電話と入力と請求書をやっていました、としか言えなくても、誰とやりとりし、いつまでに、どれだけの量をこなしたかを入れて書くと、読む側が働いている様子を思い浮かべられます。
たとえば架空の例で、社員 60 人ほどの会社の事務なら、取引先からの納期の問い合わせを受けて工場長や営業に確認してから回答していた、月末は請求書の締めと社員約 60 人分の勤怠の締めが重なるが毎月期日までに出していた、事務 2 名の事務所で受付から請求までひととおり担当していた、と書けます。欠員の後に引き継いだ仕事は、期間が半年でも、営業事務の方が辞めた後に見積書の作成と納期の調整を引き継いだ、とそのまま書けます。急に増えた仕事を引き受けたことも一緒に伝わります。必ず評価されるとまでは言えませんが、経験年数だけを書くよりは仕事の中身が伝わります。
今の会社に残る道もある
忙しさの原因が欠員や電話の順番にあるなら、会社を移らなくても変えられることがあります。辞める前に、今の会社で次の 2 つを試せます。
上司や社長には、増えた仕事の評価を聞く。 給料を上げてほしいと頼むのではなく、春から引き受けている仕事は評価の時にどう見てもらえるか、事務職はどうなれば昇給が上がるか、と聞きます。はっきり答えが返れば、残った場合の見通しが立てやすくなります。考えておく、で終わった場合は、増えた仕事を給料に結び付ける仕組みが無いのかもしれない、と考える材料の 1 つになります。社長が自動化の話をしているなら、空いた時間にどんな仕事を任せるつもりかも、その場で聞けます。話すのは締めの週を避けた日にします。
同僚とは、電話に先に出る順番を相談する。 相手の態度には触れず、午前と午後で先に出る人を決めませんか、と仕事の分け方として持ちかけます。欠員で仕事が増えたことをきっかけにすれば、相手を責める話になりにくいからです。それでも変わらなければ、上司には、欠員で今の分担では回らないので補充か電話の分担を決めてほしい、と仕事の量の相談として伝えます。
進め方としては、今週から求人を見はじめ、締めの週を避けて上司や社長と話し、その答えを聞いてから残るか応募するかを決めます。求人を見るのと社内で話すのは、同時に進めてかまいません。
よくある質問
一般事務はやめたほうがいいですか?
一律にやめるべきとは言えません。電話で途切れることと締めの残業は一般事務に付いてきますが、それを受け入れられるなら、job tag の書くとおり基本的には残業の少ない仕事です。つらさの元が、電話の順番が決まっていない、欠員が補充されない、増えた仕事が評価に入らない、のどれかなら、その部分は職場によって変わるので、一般事務をやめるより職場を選び直すほうが解決に近づく場合があります。
営業事務の求人に移れば、電話は減りますか?
減るとは限りません。営業事務は見積や受発注、納期の調整のように営業から頼まれる仕事が中心になりやすく、取引先からの電話はむしろ増えることもあります。応募先を広げる候補にはなりますが、面接では同じように、電話に最初に出るのは誰かを聞いてください。
自動化で一般事務の仕事はなくなりますか?
job tag は、定型的な事務作業は機械化・自動化が進み、アウトソーシングも図られていると書いています。ただ、一般事務の仕事がなくなるとまでは言えず、自分の会社で何がいつ減るかは会社の計画次第です。受注の入力のように手順が決まった作業と、取引先と納期をやりとりするような作業では、機械に置き換わりやすさが違うと考えられます。
この記事の数字と声について
- 当サイトの数字は、2026 年 9 月 28 日時点で当サイト PREVIO に掲載していた求人のうち、題名から一般事務の仕事と読めるものを会社単位で数えました(その区分に当たる求人を 1 件以上出す会社、書いていないはどの求人にも書いていない会社)。割合は 5% 単位に丸めています。当サイトは正社員の求人が中心で、派遣・パートの一般事務はほとんど載っておらず、日本の一般事務の求人全体の数字ではありません。求人票に書いてあるかを数えたもので、職場の実態ではありません。書いていないことは、無いという意味ではありません
- 有効求人倍率はハローワークの求人・求職だけの数字で、「常用(パートを除く)」には 4 か月以上の有期雇用も含まれ、正社員だけの数字ではありません
- 一般事務の仕事と労働条件は、厚生労働省の job tag「一般事務」(2026 年 10 月 9 日確認)によります
- 1 人事務・2 人体制・電話のクレーム・担当の広がり・昇給の話は、働いている人の個人の声として紹介しています
- 次のことは、当サイトの見立てと助言です
- 電話のたびに作業が途切れるのは避けにくいこと
- 忙しさを左右するのは、事務の人数より電話に最初に出る人が決まっているかであること
- 取次だけの電話と、問い合わせやクレームを受ける電話で、手が止まる時間が違うこと
- 欠員の補充が会社で違うこと
- 面接で聞く 4 つの質問と、答えの受け取り方
- 辞める前に探すこと
- 経歴の書き方
- 上司や社長への聞き方と、同僚との電話の順番の相談
- 営業事務の仕事の傾向
- 手順が決まった作業と取引先とやりとりする作業で、自動化の受け方が違うこと