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経理はやめとけ?締めを一人で抱える会社の見分け方

締めの日が動かない、数字が合うまで終われない、後から見つかったミスは影響が大きい。ここは経理である限り残ります。会社で変わるのは、ずれた時に何人で原因を追うかと、締めた人をどう評価するかです。上場企業で何が加わるか、求人票で読めないこと、面接で一人で抱える会社かを確かめる聞き方、今の会社で試せることをまとめました。

公開 2026年9月29日 · 更新 2026年10月9日 · 集計 2026年9月29日 · PREVIO 編集部

この記事で分かること

  • ・締めの日が動かないこと、数字が合うまで終われないことは経理である限り残る。会社で変わるのは、ずれた時に何人で追うかと、締めた人の評価のされ方
  • ・つらいのが、ずれを探す作業そのものか、一人で残されて評価されないことかで、経理をやめるか会社を変えるかが分かれる
  • ・一人で抱える会社かは求人票ではほぼ読めないので、面接で最近ずれた時に誰がどう追ったかを聞く
目次開く
  1. 01合うまで帰れないのは経理の仕事、一人で残されるのは会社の体制
  2. 02つらいのは、ずれを探す作業か、一人で残されることか
  3. 03上場企業はもっとしんどい?連結と開示の分だけ仕事は増える
  4. 04一人で抱える会社かは、求人票ではほぼ読めない
  5. 05面接では、最近ずれた時に誰がどう追ったかを聞く
  6. 06今の会社で変わるかは、出来事と小さな案で試せる
  7. 07移るなら決算期を外して、今の会社にいながら探す
  8. 08よくある質問
  9. 09この記事の数字と判断について

経理で数年働いている人がいるとします(架空の例です)。決算の締め直前に、在庫の帳簿と実地棚卸の金額が合わない。上司は先に帰り、一人で夜遅くまで原因を探して、結局は他部署の伝票が出ていなかっただけだった。それでも評価面談では、ミスなく締めるのは当たり前だと言われる。辞めたいのが経理なのか今の会社なのか、分からなくなる。

締めの日が動かないこと、数字が合うまで終われないこと、後から見つかったミスの影響が大きいことは、経理である限りどこへ移っても残ります。会社で変わるのは、ずれた時に原因を一人で追うか何人で追うかと、ミスなく締めた人を当たり前で片づけるかどうかです。

合うまで帰れないのは経理の仕事、一人で残されるのは会社の体制

経理は、月末に勘定科目ごとに残高を確定し、帳簿の預金残高が実際の残高と合うかを確かめて月次の書類を作り、決算期には棚卸表などから財務諸表を作る仕事です。厚生労働省の job tag には、仕事の中身として「帳簿への記録に間違いや実際との矛盾がないかチェックをする」が挙がっています(「経理事務 - 職業詳細」、2026 年 10 月 9 日確認)。ずれが出たら、原因が分かるまで締められません。締めの日は月末や決算期に合わせて決まるので、個人では動かせません。

辞めたくなる場面経理である限り残る会社で変わる
帳簿と残高・棚卸が合わず、夜まで原因を探すずれたら原因が分かるまで締められない原因を何人で追うか、上司が残るか
月初と決算期に仕事が固まる締めの日が動かない残業が何時間になるか、何人で締めるか
締めた後でミスが見つかる後から見つかったミスは影響が大きい仕訳や支払を別の人が確認するか
他部署の伝票や領収書がそろわない他部署の書類がないと締められない提出の期限が決まっているか
ミスなく締めても当たり前と言われる売上を作る部署ではなく、成果が見えにくい何を評価し、昇給額をどう決めるか

上司が先に帰って連絡がつかず、同僚が夜中まで一人で差異を探した、という話が Yahoo!知恵袋の回答にあります。ただ、何人で締めるか、ずれた時に誰が一緒に残るか、他部署の伝票がいつまでに経理に届く決まりになっているかは、会社が決めることです。

評価も同じです。経理は成果が見えにくく、評価されにくいことを辞めたい理由に挙げる解説記事もあります。ここまでは仕事の性質です。けれど、何を評価するか、昇給額をどう決めるか、簿記を手当や評価に入れるかは会社が決めます。

つらいのは、ずれを探す作業か、一人で残されることか

経理をやめるか、経理のまま会社を変えるかは、この問いで分かれます。

ずれを追った夜を思い出して、つらかったのが原因を探す作業そのものなら、どこの経理に移っても同じ夜が来ます。数字を扱うこと、ルールどおりに処理すること、正確さを求められること自体が苦痛なら、職場を変えても似た悩みになる、という解説記事もあります。job tag も、お金を扱う仕事として「金銭を扱うため仕事の正確さ、注意力、几帳面さが求められる」と書いています。この場合は、経理以外の仕事を考えたほうが楽になります。

一方で、原因を探すこと自体は嫌ではなく、つらかったのは一人で残されたことと、それが評価されなかったことだ、というなら、経理のまま会社を変える意味があります。

上場企業はもっとしんどい?連結と開示の分だけ仕事は増える

上場企業の経理では、連結決算、開示資料、内部統制が仕事に加わります。決算を発表する日が決まっているので、締めを後ろにずらすこともできません。もっとしんどいと言われるのは、この分の仕事と期限が加わるからで、そこは本当です。

ただ、朝まで残る日がどのくらいあるかについては、上場企業 5 社で経理をした人が note に書いた話があります。その人の場合、子会社のデータが遅れて開示資料の数字が確定したのが夜 23 時で、翌朝の最終チェックで 1 億円のずれが見つかり、朝までに直したそうです。同じ人は、こういう日は年に 1〜2 回で、残りは「回せる範囲のしんどさ」だったと書いています。

大きい会社には、別の種類の不満もあります。分業が進んでいるので、入金の管理だけを何年も続けるなど担当が狭く固定され、飽きる、スキルが偏る、と解説記事は書いています。

一人で抱える会社かは、求人票ではほぼ読めない

移った先で一人にされないかを、求人票で確かめたくなります。ところが、肝心のことはほとんど書かれていません。当サイトの掲載求人を会社ごとに見ると(2026 年 9 月 29 日時点)、繁忙期の残業時間まで数字で書いている会社も、ダブルチェックなどのチェック体制を書いている会社も、どちらも 5% 未満でした。昇給の額まで書く会社もほとんどありません。

書いていないからといって、その会社に無いとは限りません。求人票では比べられないので、面接で聞いて確かめることになります。

面接では、最近ずれた時に誰がどう追ったかを聞く

残業はどのくらいですか、と方針を聞くと、繁忙期はそれなりに、で終わりがちです。直近にあった出来事を聞くほうが、具体的な答えが返ってきやすくなります。次の 3 つは、上ほど大事です。

  1. 最近、帳簿の数字が預金残高や棚卸と合わなかった時、誰がどう原因を追いましたか
  2. 前回の決算月と月初の締めで、経理の方は何時ごろまで残っていましたか。休日出勤はありましたか
  3. 去年、経理の担当者の昇給はどのくらいで、評価では何を見ましたか

ずれた時に一人で抱える会社かどうかは、1 つ目で一番よく分かります。答えはこう見ます。

  • 安心できる答え: 何月の締めで、原因が何で、誰が何時ごろまで残ったかが出てくる。その後に伝票の提出期限を決めた、確認する人を増やした、のように決まりを変えた話まで出てくれば、なお良い
  • 気をつけたい答え: ずれは基本的に出ない、担当がしっかりしている、のように、いつ何があったかが出てこない

みんなで追いました、と返ってきたら、その時最後まで残っていたのは何人でしたか、と一つだけ重ねます。答えを完全に見抜く方法はありませんが、いつ・何が・誰が、まで答えられる会社と答えられない会社の差は出ます。経理の担当者と話せる場があれば、同じ質問をそちらにもしてみてください。

今の会社で変わるかは、出来事と小さな案で試せる

辞める前に、今の会社で変えられるかを試す手もあります。

持っていく先は、まず直属の上司です。持っていくのは意見ではなく、起きた出来事と小さな案です。たとえば、決算の締めで返品伝票が出ておらず、原因が分かるまで夜遅くまでかかった、という出来事に、返品伝票は月末から何営業日以内に経理へ出してもらう、という決まりを他部署と作る案を添えます。上司が自分では動かないなら、他部署の課長に自分から相談してよいか、許可だけもらう手もあります。営業事務など他部署の経験があって、伝票がどこで止まるかを知っているなら、それは話を持ち出す時の強みになります。

もう 1 つは、次の決算で、年次決算の一部を担当させてもらうことです。月次までしか持っていないと、中途採用では決算の経験を求められがちです(job tag にも、中途採用では決算や財務にかかわる業務がこなせるなどの経験が求められる傾向があるとあります)。頼みやすいのは今の仕事の延長にある作業で、たとえば帳簿と実地棚卸の照合から、差異の原因調べ、調整の仕訳までです。棚卸のずれの原因を突き止めた経験があるなら、それはすでに決算の作業そのものです。自分が作って上司が確認する形で、と添えて頼むと、上司は責任を手放さずに済みます。自分の作った数字を別の人が確認する体制も、同時にできます。

試すなら、先に期限を決めておきます。次の決算の準備が始まる前までに、伝票の期限の話と、決算の一部を担当する話の 2 つに返事があるかを見ます。返事が保留のまま期限を過ぎた時、上司が他部署に一度も話していない時、理由も時期も言わずに断られた時は、見切る目安です。逆に、今年は無理でも来年はこの部分から、と任せる範囲と時期を示されたなら、待つ価値があります。断られた場合は、担当の範囲が広がらない会社だと分かります。それは面接で移る理由として話せます。

移るなら決算期を外して、今の会社にいながら探す

応募は、自分の会社の決算期(3 月決算なら 4〜5 月)を外して進めるのが動きやすいと考えています。その間も求人を眺めるのは止めなくて構いません。経理の求人には管理職向けのものも混じるので、担当者として探すなら、題名に課長やマネージャーと付いた求人を外して見ると比べやすくなります。

年収は、内定で提示額を見てから決めれば、下がる転職は避けられます。辞めてから探すのではなく、今の会社にいながら探せば、そのまま比べられます。経理の年収の水準は別の記事で扱っています(自分の年収は経理として低い? 同年代の平均との差を月給と賞与に分けて見る)。

よくある質問

経理は向いていない性格だと続かない?

数字を扱うこと、決まったルールで処理すること、正確さを求められること自体が苦痛なら、どの会社の経理でも似た悩みになります。逆に、ずれの原因を探すのは嫌いではなく、一人にされることや評価されないことがつらいなら、向き不向きより会社の問題です。

月次までしか担当していないと、転職で不利ですか?

応募先によっては弱みになります。job tag にも、中途採用では決算や財務の経験が求められる傾向がある、とあります。ただ、決算をすぐ任せる求人ばかりではなく、入社後に任せる業務として書く求人もあります。今の会社で次の決算の一部を持たせてもらえれば、その経験は面接で話せます。

上場企業と非上場、どちらがきついですか?

上場企業は連結・開示・内部統制が加わり、発表日が動かない分の重さがあります。非上場の小さい会社では、少人数で総務などを兼ねたり、顧問税理士とのやり取りが仕事に入ったりすることがあります。規模だけでは決まらないので、面接で最近ずれた時に誰が追ったかを聞いて確かめてください。

簿記を取れば評価や給料は上がりますか?

job tag では、簿記は取得していると仕事の役に立つ資格とされています。入職に資格は特に必要とされていません。簿記を手当や評価にどう入れるかは会社が決めることで、求人票ではほとんど読めないので、面接で去年の昇給と評価の中身を聞いて確かめてください。

この記事の数字と判断について

  • 当サイトの数字は、2026 年 9 月 29 日時点で当サイト PREVIO に掲載していた経理(財務会計)の求人のうち、題名から経理の仕事と分かるもの(会計事務所・税理士法人・監査法人などの掲載と新卒を除く)を、会社単位で数えました。その記述がある求人を 1 件以上出している会社を、書いている会社として数えています。求人の本文から語で抽出し、一部を目で確かめて抽出の条件を直したうえで、割合を 5% 単位に丸めました。日本の経理の求人全体の数字ではなく、書いていないことは、無いことを意味しません
  • 経理である限り残るものと会社で変わるものの分け方は、job tag「経理事務 - 職業詳細」(2026 年 10 月 9 日確認)と、転職情報の解説記事、働いている人の声をもとに当サイトがまとめたものです
  • 上場企業の開示前夜の話と年 1〜2 回という頻度は、上場企業 5 社で経理をした 1 人が note に書いた体験で、上場企業一般の頻度ではありません
  • 次のことは当サイトの見立てと助言です。提案が通るかどうかは、会社や上司によって変わります
    • 面接での聞き方と、答えの見方
    • 上司への持っていき方、決算の一部を担当させてもらう時の頼み方、見切りの目安
    • 棚卸の差異を追うことが決算の作業にあたるという見方
    • 応募の時期と探し方
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