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マーケティングマネージャーはきつい?営業にリードの質を責められるのはどこでも同じか
マーケが渡したリードは、営業が追いかけ、時間がたってから売上になります。だから営業と経営の両方に説明する立場は、どの会社のマーケ責任者にも付いてきます。説明に追われるばかりになるのは、商談にならなかったリードが「質」でひとくくりにされ、マーケの側から中身を分けて示せない時です。会社で変わるのは、渡したリードの行方が見える仕組み、経営会議で誰がマーケの数字を報告するか、予算の決め方。分け方と、面接で確かめる質問をまとめました。
公開 2026年9月30日 · 更新 2026年10月9日 · 集計 2026年9月30日 · PREVIO 編集部

この記事で分かること
- ・営業と経営の両方に説明する立場はどこでも付いてくる。説明に追われるのは、商談にならなかったリードが「質」でひとくくりにされている時
- ・営業の接触が薄かったものと、接触したのに進まなかったものに分けると、質の話をマーケの側から始められる
- ・会社で変わるのは、リードの行方が見える仕組み・経営会議で誰が報告するか・予算の決め方。求人票ではほぼ読めないので、面接で直近の期に何があったかを聞く
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BtoB の会社でマーケティング部のマネージャーをしている人がいるとします(架空の例です)。前の期、営業に渡すリードの数の目標は届いたのに、商談になる率が下がった。期末の経営会議で営業部長からは「リードの質が悪い」と言われ、社長からは広告費の割に売上に効いているのかと聞かれた。渡したリードがその後どうなったかは、営業の SFA を見る権限が無いので自分では追えない。今期は広告予算が減ったのに、目標は上がった。マーケの責任者をやる限りどこでもこうなのか、それともこの会社だからなのか。
営業と経営の両方に説明する立場は、マーケの責任者ならどこの会社でも付いてきます。 マーケが渡したリードは、営業が追いかけ、時間がたってから売上になります。間に営業が入るので、営業からはリードの良し悪しを、経営からは売上に効いたかを聞かれます。
ただ、説明に追われるばかりになるのは、別の理由からだと当サイトは考えています。商談にならなかったリードが全部「質」でひとくくりにされ、マーケの側からその中身を分けて示せていない時です。会社で変わるのは、渡したリードの行方がマーケから見える仕組みがあるか、経営会議でマーケの数字を誰が報告するか、予算を誰がどう決めるか。この 3 つは求人票ではほとんど読めないので、面接で直近の期に何があったかを聞いて確かめます。
営業と経営の間に立つことは残る。重さは会社で変わる
マーケの責任者がきついと感じる場面ごとに、会社を移ったらどうなるかを並べます。
| きつさ | 会社を変えたら |
|---|---|
| 数字で見られ、届かないと理由を聞かれる | 残る。ただし目標の高さと、届かない時の扱いは会社で変わる |
| 営業からはリードの質、経営からは売上への効き目を聞かれる | 残る。数字の定義(どこからを商談とするか)を営業と一緒に決める場があるかは会社で変わる |
| 渡したリードの行方が分からない | 営業を通って時間がかかるのは残る。行方がマーケから見えるかは会社で変わる |
| 自分の説明が経営に直接届かない | 会社で変わる。上司が誰か、経営会議にマーケが出るかで決まる |
| 予算が減っても目標は下がらない | 予算が足りないと感じることは残りうる。誰が何を根拠に決めるかは会社で変わる |
| 自分も手を動かしながら部下を見る | 管理職である限り残る。重さはチームの人数と採用の枠で変わる |
部門をまたぐ調整の比重は、担当者からマネージャーになると増えます。リードを商談に進めるかどうかをめぐる営業とのやり取りも、その一つです。
予算については、欧米の大企業のマーケ責任者 402 人に聞いた調査でも、約 6 割が 2025 年の戦略を実行するには予算が足りないと答えています(Gartner「Gartner 2025 CMO Spend Survey Reveals Marketing Budgets Have Flatlined at 7.7% of Overall Company Revenue」、2026 年 9 月 30 日確認)。日本の会社の数字ではありませんが、大企業のマーケ責任者でも、予算が足りないと答える人が多数派です。
説明に追われるのは、商談にならなかったリードが全部「質」の問題にされているから
リードの質を責められた時に言い返しにくいのは、商談にならなかったリードがひとまとめになっているからです。その中には、少なくとも 2 種類が混ざっています。
- 営業の接触が薄かったもの(渡してから最初の連絡まで日が空いた、1 回連絡して終わった)
- 接触したのに進まなかったもの
前者が多ければ、リードの質だけでなく、渡した後の追客も話に上げられます。後者だけを流入経路や会社の規模で並べると、どの経路のリードが商談になりにくいかを、マーケの側から示せます。全部がひとまとめのままだと、会議では営業の「リードの質が悪い」が先に出て、マーケはその後で説明を足すことになります。
マーケの支援をしている人のコラムには、SFA を見られないと商談の回数さえ分からず、思い出した頃に聞くと「確度が低かった」とだけ返ってくる、という場面が書かれています(相談を受ける側から見た話で、本人の体験談ではありません)。
SFA の権限が取れても、それだけでは解決しません。営業が「確度が低かった」とだけ入力していれば、理由は同じままです。権限があって変わるのは、リードごとに最初の連絡までの日数、連絡の回数、商談になったかが見えることです。それで上の 2 種類に分けられるようになります。
権限が無くても、前期の一部なら分けられる
営業に渡したリードの一覧を持っている人(インサイドセールスとの連携担当など)に頼み、前期分から 20〜30 件を一緒に選びます。その人から現場の営業担当に、1 件ずつ、連絡したか、何回連絡したか、商談にならなかった理由は何かを聞いてもらいます。全件でなくても、抜き出した分だけで分けられます。MA を使っていれば、渡した後にそのリードがメールを開いたり、サイトに戻ってきたりしているかも並べられます。
渡した後もメールを開いたりサイトに戻ってきたりしているのに、営業から連絡が無かったリードが一部でも見つかれば、経営会議で、リードの質だけの問題ではないと示す材料になります。聞く相手は営業部長ではなく現場の担当者にしておくと、営業のやり方に口を出しているように見えにくくなります。
この資料は、残るか移るかを考える材料にもなります。話が変われば、今の会社で続けられる見込みが立ちます。資料を出しても質の話で片付けられるなら、この会社の仕組みの問題だと考えてよいでしょう。転職する場合も、面接で、何を調べてどう説明を変えようとしたかをそのまま話せます。急ぎでなければ、転職活動より先にこの資料を作るほうが無理のない順番です。
経営会議にマーケが出る会社なら、楽になる?
数字で問い詰められることは無くなりません。数字で見られ、届かなければ説明を求められるのは、付いてくる側だからです。経営会議にマーケが直接出る会社なら、今度は自分が直接、売上に効いているのかを聞かれます。
変わるのは、マーケの数字を自分で直接説明できるところまでです。上が営業出身の役員で、マーケが経営会議に出ない会社だと、まず営業から「リードの質が悪い」と伝わり、マーケの説明はその後で、人づてに届きます。経営会議に出られる会社なら、自分の説明を最初に出せます。
経営に近い会社に移って楽になったという本人の声は、この記事では示せません。手元にあるのは逆の場面です。マーケの支援会社の代表が、自分の 2 社目を振り返って、小さい会社なのに経営との距離が遠く、頑張っても評価されなさそうだったと話しています。
求人票では、ほとんど見分けられない
当サイトの掲載求人(マーケの責任者・管理職・CMO の求人)では、経営との距離(経営層の直下か、経営会議に出るか、誰に報告するか)をどの求人にも書いていない会社が約 8 割、予算についてどの求人にも書いていない会社が約 65% でした。書いていないのは、無いという意味ではありません。リードの行方が見えるか、予算を誰が決めるかは、聞かないと分かりません。
面接では、直近の期に何があったかを聞く
マーケも SFA を見られる、経営とは近い、といった答えは、どの会社でも言えます。直近の期に実際に何があったかを聞くと、実際の様子が分かります。大事な順に 4 つです。
1. 「営業に渡したリードの結果を、直近の期にマーケ側はどう見ていましたか」
見られると返ってきたら、「それで直近の期に、何か施策を変えたことはありますか」と重ねて聞きます。具体的な出来事が出てこなければ、権限はあっても使われていないと考えたほうが安全です。
2. 「前の期のマーケの数字は、経営会議で誰が報告しましたか」
マーケの責任者本人か、上の役員か、営業の報告の中で触れられるだけか。マーケの数字が誰の口から経営に伝わるかが分かります。
3. 「直近の期の広告予算は誰が決めて、前の期から何を根拠に増減しましたか」
予算の額より、決め方を聞く質問です。根拠まで具体的に答えが返ってくれば、予算の話し合いにマーケが加われる会社だと考えられます。
4. 題名に「候補」が付く求人なら、「このポジションの上にいる責任者はどなたで、今後どうなる予定ですか」「これまで候補で入った方は、今どの役職にいますか」
当サイトの掲載求人では、マーケの責任者・管理職の求人を出す会社の約半分が、題名に「候補」を付けた求人も出していました。候補の求人だから責任者の仕事ではない、とは言えません。ただ、入社直後の役割が今より狭くなることはありえます。候補として入っても、上の責任者の席が空く予定なのか、上に人がいて当面空かないのかで意味が違います。上の 2 つの質問は、そこを確かめるためのものです。求人票の本文からは、部下を持つか、誰に報告するか、予算や代理店の管理を任されるかといった、入社した時点の役割が読めます。
予算が減って目標が上がるのは、よくある話?
予算が減って目標が上がり、採用も止まる、という組み合わせがどれくらいよくある話かを示す資料は手元に無く、ここでは言えません。マーケの責任者の年収の相場と、SaaS 以外の事業会社や支援会社に移る道がどれくらいあるかも、当サイトでは数えていないので、この記事では示せません。年収は、候補の求人で入る場合も含めて、提示を見るまで判断できないと考えてください。
よくある質問
マーケティングマネージャーに向いている人は?
数字で見られることと、営業・経営の間で説明することを、仕事の一部として引き受けられる人です。そのうえで、うまくいかなかった数字を自分から分けて示せる人は、説明に追われにくいと当サイトは見ています。施策は外れるものです。1 人で施策を決めていた人が、これで合っているのかと迷いながら進めた、という声があります。外れた施策を確かめて次に生かせることも、向いている人の条件です。
1 人部署や、手を動かすマネージャーはきつい?
どれくらいきついかは会社で変わります。マーケが 1 人だと、施策を決めるのも相談するのも 1 人になります。チームがあっても、新しい企画を自分で抱え込み、実行まで自分で担った結果、中途半端に終わる仕事が増えた、とマネージャーになって 1 年半の人は振り返っています。チームの人数と、外注や部下に任せられる仕事の範囲は、面接で直近の体制を聞くと分かります。
SFA の権限が取れれば、説明に追われなくなりますか?
権限だけでは変わりません。取れても、商談にならなかった理由は営業が入力した言葉のままです。変わるのは、リードを 2 種類に分けられるようになることです。分け方は、権限が無いまま抜き出しでも試せます。
この記事の数字と声について
- 当サイトの数字は、2026 年 9 月 30 日時点で当サイト PREVIO に掲載していた、マーケティングの責任者・管理職・CMO の求人を、会社単位で数えたものです。日本の求人全体の数字ではありません。割合は丸めています
- 「書いていない会社」は、どの求人にも書いていない会社のことです。求人が 1 件だけの会社が多いため、その割合は高めに出ます
- 「候補」の割合は、題名に候補を含む求人を 1 件以上出している会社の割合です
- どれも求人票に書いてあるかどうかを数えたもので、実際にそうなっているかは分かりません
- 予算が足りないと答えた約 6 割は、Gartner の 2025 年の調査(北米・英国・欧州の、大半が年商 10 億ドル超の企業のマーケ責任者 402 人)で、日本の会社の数字ではありません
- 営業と経営に挟まれる場面と、渡したリードの行方が見えない場面は、マーケを支援する側のコラムによるもので、働いている本人の体験ではありません。マネージャーになると営業との調整が増えることは、人材紹介会社の記事によります
- 1 人部署、施策が外れる、抱え込み、経営との距離が遠かったという振り返りは、個人の声として紹介しています
- 次のことは、当サイトの見立てと助言です
- 商談にならなかったリードを 2 種類に分ける考え方と、ひとまとめのままだと説明に追われるという読み
- 20〜30 件を抜き出し、MA の動きと並べるやり方と、聞く相手を現場の担当者にすること
- 資料を出しても質の話で片付けられるなら、この会社の仕組みの問題だと考えてよいという判断と、転職活動より先に資料を作る順番
- 経営会議に出る会社で変わるのは、直接説明できるところまでという判断
- 面接の答えの受け取り方と、向いている人